スパークリング日本酒の認知が広がり、男山でも商品化することになった。後発であるし、コストの関係ですこし高価な商品になるのもあって、何か工夫が必要だと考えた。
実直に「中身で勝負」ももちろん良いのだが、人を「楽しませる」ことはひとつの価値になる。店頭で並んでいるところから楽しんでもらおうと、「泡」と「酒」どちらにも見える文字をつくることにした。文字を観察してみると、できそうだと分かったからだ。
問題は、「泡」と読ませるか、「酒」と読ませるか。人によって意見が分かれるほうが楽しいだろうと考えて、なるべくどちらにも見えるように調整した。
このラベルはシュリンクフィルムで、肩口から飲み口にかけて、縮むことでボトルにフィットしている。そのため、肩口に入った文字は扇型にレイアウト、縮んで正しい形になるように調整する必要がある。時間もなく、一度しかテストができなかったので、ちゃんと文字の形が収まるか、ひやひやした。
泡をイメージしたドットは、ドット以外の部分にマットニスを施すことで表現している。
ダンボール印刷では、使える色や表現の制約がきびしく、白のドットを印刷するにとどめた。「泡酒」のロゴは、ボトルに巻き付いた状態でどう見えるかを検証していたので、平面にすると、また印象が変わる。
2020.5
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D: ゲンママコト
C: 鈴木拓磨
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