当時、スーパーの魚売り場で昆布漬けしたサバが人気商品だった。ただ、昆布の風味や旨みをすごく感じるかというとちょっと微妙で、どちらかというと「昆布とサバ」というイメージで売れているようだった。そこでくまだでは、とにかくたくさんの昆布に漬け込み昆布の風味や旨みを感じられる商品にしようと開発を進めた。
パッケージは使うトレーの種類とシールを貼るという仕様がすでに決まっていて、後はどう見せるか、という段階でお話をいただいた。
「昆布に漬けたサバ」をいかに一目で、しかもシールの小さな面積で伝えるかが重要だった。そこでたどり着いたのが昆布と魚が合体したグラフィックだ。
POPなど設置する場所もないスーパーなどでは、商品自体をPOPのようにギラギラしたものにしがちだ。そんな中で、他にはない魅力を感じてもらうには、メッセージをシンプルにし、「伝わる」速度を上げなくてならない。すこし力の抜けたこの「こんぶさばくん」は、売り場で異彩を放っている。
2019年に開催された「Sapporo ADC コンペティション&アワード 2019」ではパッケージ部門で銅賞、CI・シンボル・ロゴ・タイポグラフィー部門で銅賞と会員審査賞をいただいた。
2019.7
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